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2020年08月20日 [IPO]

新規上場基準の見直し

 「資本市場を通じた資金供給機能向上のための上場制度の見直しについて(市場区分の再編に係る第一次制度改正事項)」が、2020年7月29日に公表された。
東京証券取引所では、2022年4月に予定している市場区分の再編に係る第一次制度改正事項として、新規上場基準等の見直しを行い、赤字を計上している企業を含めた新規上場の円滑化や上場後の中長期的な企業価値向上を促進するための環境整備を図るほか、財務状況に不安を抱える上場会社の資本政策・経営戦略の柔軟性を高める観点から、債務超過に係る上場廃止基準の見直しなどを行うとしている。https://www.jpx.co.jp/rules-participants/public-comment/detail/d1/20200729-01.html 
 新規上場基準に係る主な改正内容としては、以下が挙げられる。
1. 本則市場は、スタンダード市場(仮称)の新たな基準を見据え、JASDAQスタンダードの新規上場基準との共通化を行うことで、新規上場を目指す企業の予見可能性を向上。
2. 本則市場への幅広い上場機会を確保する観点から形式基準(流動性基準等)はJASDAQスタンダードの現行基準並みに緩和。
3. 市場第一部は、プライム市場(仮称)の新たな基準を見据え、市場第一部銘柄への指定に係る各基準(一部指定、新規上場時の一部指定、市場変更時の一部指定)を共通化。
4. 市場第二部から市場第一部への一部指定及びマザーズから本則市場への市場変更時に適用される緩和された基準については廃止。
5. 市場第一部への赤字上場の緩和(売上高100億円以上かつ時価総額1,000憶円以上の赤字会社)として、中長期的な企業価値向上のための投資により一時的に赤字を計上している場合には、当該投資の内容やそれを踏まえた企業全体の業績の動向、今後の見通し等を勘案するとともに、それらの内容が適切に開示されていることをあわせて確認にするとしている。
6. マザーズ市場は、グロース市場(仮称)の新たな上場基準を見据え、高い成長可能性を有する企業に広く上場機会を提供するとともに、事業計画に関する開示制度の拡充により投資者の信頼性向上を図る。
7. JASDAQスタンダードは、スタンダード市場(仮称)の新たな上場基準を見据え、本則市場の新規上場基準との共通化を行う。
8. JASDAQグロースへの新規上場に係る制度を廃止。




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